タフでガシガシ使える”Guernsey sweater”

vintage

こんにちは。takayaです。

今回はイギリスの伝統的なセーター、”ガンジーセーター(ガンジーニット)”について。

ガンジーセーターはイギリス領のチャネル諸島(チャンネル諸島)に属するガンジー島で十六世紀頃から作られているものです。ガンジー島はフランス コタンタン半島西方沖合、イギリス海峡(英仏海峡)に位置する島で、この島の漁師たちが着ていたセーターが始まりとなっています。フィッシャーマンセーターで有名なのはアランセーターですが、そのルーツとなるセーターです。

激しい海の上で働く男が着るためのものですので、このセーターは現代のカシミヤニットのような繊細なものではなく目の詰まった堅い編まれ方をしています。したがって、耐久性が高い・毛玉になりににくい・実用的などのいい点があります。
また、暗い海の上でも脱ぎ着がしやすいように前後の区別がない作りになっているため、現代人の何も考えずに着たいときに便利です。

 


これらから毛玉に悩まされている方、服の痛みに必要以上に気を使わずガシガシ着たい方等にはぴったりなニットといえます。

 

ここからはデザインと合わせについて。

 

このニットの特徴は肩と裾の模様と、脇と襟に存在するマチです。

肩と裾の模様はこのような感じ。

裾のスリットは腕の上げ下げによる腹部の弛みを防ぐために入れられています。

襟の三角のマチはボタンを不要にし、脇のダイヤ形のマチは腕の可動域に合わせることでセーターの消耗を抑制し長持ちさせます。


一部の模様を除くとシンプルなニットですが、生地の目・重量感からくる雰囲気が強いのでクラシックよりのアルチザン系統にはかなりマッチすると思います。Paul harnden(ポールハーデン)やBergfabel(バーグファベル)あたりのコートと合わせると、かなりカッコいいコーディネートになると思います。

 

アルチザン系では利点となる重厚感ですが、一方でドレスファッションではこれがネックになってしまいます。

 

一般にカシミヤニットやハイゲージのウールニットはドレスファッションにおいてよく用いられます。代表的なブランドに”John Smedley(ジョン スメドレー)”,”Cruciani(クルチアーニ)”などがあり、それらは艶があり、スーツやジャケットなどとの相性は抜群です。しかしこのニットはそれらとは系統が全く異なるものです。
したがって、このニットは梳毛系のジャケットには合わせられません。

 

紡毛系、特にツイード素材のものなら合うかなと思います。ブラウンのツイードジャケットに伝統的な生成りのガンジーセーターで色を馴染ませながら、上流階級のアウトドア着と労働着のテイストミックスが面白いと思います!

所持するガンジーセーターはネイビーでツイードジャケットは所持していないため、参考画像を用意出来れず申し訳ありません。いつか揃えて合わせてみようと思います!その際はinstagramに投稿いたしますのでよろしければフォローしてお待ちください。

 

ガンジーセーターについては林勝太郎氏の”英国式こだわり生活術”で述べられています。絶版となっていますので中古本となりますがAmazonや楽天、ヤフオクなどで探していただければ見つかると思います。ガンジーセーター以外の部分もたくさんありますが、イギリス人のファッションや生活スタイルが好きな方は楽しんで読んでいただけると思います。

それでは今回はこの辺で失礼します。最後までお読みいただきありがとうございました。

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